▼伊豆山神社-源頼朝と北条政子の腰掛石と摂末社▼ - 2017.10.20 Fri






鳥居前から本殿までの180段の階段の中ほどにあるのは、
末社・祖霊社で伊豆山神社(伊豆大権現)に仕えた氏人の祖霊をお祀りしています。
そこから登っていきますと次にあるのは末社・役の小角社(足立権現社)です。
御祭神は役小角で文武天皇三年、伊豆大島に流刑にされた折、
昼は皇命を慎み、夜は飛行の術を駆使し伊豆大権現に飛び来て修行重ねたと伝えられています。
また運命開拓の神様ともいわれ古くから足の病に悩む人や、
足腰の弱い人がご祈願したならば神護を受けて強足となるという信仰があります。






御祭神は結明神(日精・月精)
走湯山縁起によりますと景行天皇の31年、日金山の大杉の中より男女二人の赤ん坊が生まれ、
初島の初木神社の御祭神である初木姫が二子を引き取り育てましたが、
時を経ずしてたちまち成長し、一女を日精、一男を月精と号しました。
後に二人は夫婦となり、日金山に仕えて「伊豆権現氏人之祖」となったと伝えられています。
日精・月精その終没を不知(富士山)から神上がったと記され、
後の人たちより結明神として仰がれ祀られました。
男女の縁結びを叶えてくれる神様で古くは「一名恋祭り」という神事があり、
各地から集まった若い男女の参列を得て行われていたそうです。


ここより山道を20分ほど歩きますと白山神社があり、
そこからさらに35分ほど登っていきますと元宮・本宮社があります。
白山神社の御祭神は菊理媛命
「伊豆山記」、「走湯山記によりますと、
天平元年夏、東国に疫病が流行した際、北条の祭主が伊豆権現に祈願したところ、
「悪行のなす所、救いの術なし、これ白山の神威を頼むべし」との神託があり、
猛暑の頃であったにもかかわらず、一夜のうちに石蔵谷(白山神社鎮座地)に雪が降り積もり、
幾日経っても消えず、病人がこの雪をなめたところ、
病苦がたちどころに平癒したことから白山神社が創立されたと伝えられています。
白山神社・本宮社へ続く山道は最初このようにコンクリートで舗装されていますが、
残りはほぼ未舗装の山道ですので雨の日や日暮れ間近に登るのは控えられた方が良いかと思います。

ここから本宮まで二丁、かつて修験道の行場だった山道です。


伊豆の蛭ヶ小島へ配流されていた源頼朝が、
当時、北条政子と共に当社に深い信仰を寄せ、
後に平家を打倒し鎌倉幕府を樹立して征夷大将軍となります。
そのことから鎌倉将軍の参詣で二所詣の聖地となった当社は、
戦国時代には後北条氏、江戸時代には徳川将軍から格別の尊崇を集め、
武家が誓いを立てるときの起請文には誓詞証明の社として、当社の名が必ず連ねられています。




御祭神は伊豆大神荒魂・雷電童子(瓊瓊杵尊)
創立年代は不詳ですが、吾妻鏡に「光の宮」と別名があり、
鎌倉幕府三代将軍源実朝が再興し、その後暦応4年に足利氏が、
慶長17年に徳川二代将軍秀忠が改築、現社殿は昭和10年に内務省によって改築されました。
政治を司り導く神として、源頼朝を始め歴代の将軍家の崇敬が厚く、
室町時代には全国に多数の社領を有しておりました。
「光石」は、
「走湯山縁起」と「吾妻鏡」の大磯高麗山(高来神社)より、
道祖神(猿田彦大神、天宇受売命)とともに来た神様の降り立つ光の石です。
さわったり座ったりして楽しくお参りすると良いそうです。

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- ▼伊豆山神社-源頼朝と北条政子の腰掛石と摂末社▼
- ▼伊豆山神社-本殿▼
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● COMMENT ●
歴史の重みを感じさせてくれますね!
Re: 歴史の重みを感じさせてくれますね!
> ぬくぬく先生さん
たしかに、この階段を上り下りして願掛けされれば、
足腰も自然と強くなっていきますよね(笑
この神社は源頼朝と北条政子が恋を語り合った場所とされていまして、
恋愛話の舞台であったため縁結びや恋愛成就の神社として人気があるようです☆
また伊豆は古くからある湯治場だったこともありまして、
今回取り上げた人物の他にも百人一首で有名な源実朝や北条早雲、
江戸時代になって千利休や古田織部など数々の有名人がお参りされています(o´ω`o)
古くからある各地の温泉地の神社には興味深いお話が多くあって面白いです♪
たしかに、この階段を上り下りして願掛けされれば、
足腰も自然と強くなっていきますよね(笑
この神社は源頼朝と北条政子が恋を語り合った場所とされていまして、
恋愛話の舞台であったため縁結びや恋愛成就の神社として人気があるようです☆
また伊豆は古くからある湯治場だったこともありまして、
今回取り上げた人物の他にも百人一首で有名な源実朝や北条早雲、
江戸時代になって千利休や古田織部など数々の有名人がお参りされています(o´ω`o)
古くからある各地の温泉地の神社には興味深いお話が多くあって面白いです♪
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これだけ長くて大変そうな階段を毎日登ってお詣りに来るだけで足腰は鍛えられそうなほどの
長い階段ですね!
源頼朝と北条政子、足利氏、二代将軍秀忠など関わりのあった皆様が歴史的に名前を残された方達ばかりで、
その偉大さと歴史の重みに畏敬の念を感じてしまう社と言えるのだと思いますね。
若かりし日の源頼朝と北条政子がこの腰掛石にてどんな願掛けをしたのか興味はありますね。
北条政子としては、源頼朝が悲願の平家打倒を果たして立身出世をするのもいいけど、こうした小さな所で
自分と二人だけの静かな時間を過ごして欲しいとどちらの願掛けをしたのか知る由もありませんが、
なにか素敵な秘話が秘められていそうな腰掛石なのかもしれないですね。