▼氷上姉子神社-本殿▼ - 2017.11.20 Mon






「氷上山(火上山・ひかみやま)」と称される丘陵上に鎮座し、
熱田神宮の創祀以前に草薙剣が奉斎された地と伝えられており、
熱田神宮の境外摂社であり延喜式には「火上姉子神社」記される神社です。
名古屋市緑区大高町の氏神様として親しまれており、
地元では「お氷上さん」と呼ばれ信仰されています。






宮簀媛命は尾張氏、尾張国造の祖と伝えられており、
『古事記』では「美夜受比売」、『日本書紀』では「宮簀媛」と表記され、
いずれの文献でも日本武尊(第12代景行天皇皇子)の妃になり、
日本武尊が伊吹山へと向かう前に草薙剣を預けた人物として記されています。
創建は仲哀天皇4年、
日本武尊亡き後、この地で祭っていた草薙剣を遷して創祀したのが熱田神宮の始まりで、
宮簀媛命の館跡(現在の氷上姉子神社元宮)に宮簀媛命の神霊を祀ったのが氷上姉子神社の創祀です。
その後、持統天皇4年(690年)に東方の現社地に遷座しました。
この地は往古は火上の里とよばれていましたが、
永徳3年(1382)に社殿が火災にあったため火の字を避けて「氷上」と改め、
火高は「大高」に改めたといわれています。
また『尾張国熱田太神宮縁記』(熱田宮縁記)においては、
日本武尊が宮簀媛命を想って詠んだとされる、
「阿由知何多 比加彌阿禰古波 和例許牟止 止許佐留良牟也 阿波禮阿禰古乎」
(愛知潟 氷上姉子は 吾来むと 床避るらむや あはれ姉子を)
という歌が残されています。






現在の本殿は明治26年に熱田神宮別宮の八剣宮社殿を移築したもので、
かつての熱田神宮は戦火で焼失してしまった為、
現存する数少ない「尾張造(おわりづくり)」という神社建築様式の社殿となっています。
尾張造は本殿(後)、祭文殿(中)、拝殿(前)を回廊で繋いだ左右対称という、
尾張地方独特の建築様式です。





○いつもポチッと投票ありがとうございます(o´ω`o)励みになります♪○



- 関連記事
-
- ▼氷上姉子神社-名和古墳群▼
- ▼氷上姉子神社-玉根社と大高齋田▼
- ▼氷上姉子神社-本殿▼
スポンサーサイト
● COMMENT ●
珍しい建築様式
Re: 珍しい建築様式
> ぬくぬく先生さん
尾張造の神社は愛知県内だけにしか現存しないそうで、大変珍しいようですね。
わたしは建築様式についてそれほど詳しくないですけれど、
たしかに他の神社の社殿とは受ける雰囲気が違う感じがします(o´ω`o)
いくつか他にも尾張造の神社がありますが、
回廊で繋いだ様式だけの特徴ですの外見は様々な形になっていて面白いですよ♪
尾張造の神社は愛知県内だけにしか現存しないそうで、大変珍しいようですね。
わたしは建築様式についてそれほど詳しくないですけれど、
たしかに他の神社の社殿とは受ける雰囲気が違う感じがします(o´ω`o)
いくつか他にも尾張造の神社がありますが、
回廊で繋いだ様式だけの特徴ですの外見は様々な形になっていて面白いですよ♪
トラックバック
http://nanamorinomiya.blog.fc2.com/tb.php/1410-5a29e304
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
火上が氷上に改められたというのも
面白いエピソードですね。
それと尾張造という本殿・祭文殿・拝殿を回廊で繋いで左右対称という建築様式を見たことがなかっただけに
大変貴重なものがありそうですね!
神社で左右対称と言うのも大変面白いものがあると思いますし、回廊で繋いでいるのも
全国的にも珍しい様式と言えるのかもしれないですね。