金剛證寺奥の院『勝峰山・呑海院』と卒塔婆の供養林 - 2014.04.29 Tue





朝熊山経塚群から登山道へ戻り、
金剛證寺へとやってきましたヽ(´▽`)/
金剛證寺の奥社・八大龍王社からやってきたので、
山からお寺へ下りてきた感じです。
朝熊山経塚群からはここまで400mほどで、
朝熊山山頂からは1.3kmぐらいです。
奥社から来ましたから、
この流れで金剛證寺の奥の院へ向かいます(´Д` )(笑





奥の院の方へ向かいますと、
まず見えてくるのがこの『極楽門』です。
この門は、
「この門をくぐったものに仏様の慈悲の誓願によって、 すべて皆、極楽浄土に往生せしむる」
という悲願によって建てられたものだそうです。
この門をくぐり奥の院へと進んでいきます。



極楽門をくぐり歩いてゆくと、
そこには山中他界の思想がそのまま表れたかのような『卒塔婆の供養林』です。
見上げるほどの大きな卒塔婆が、
奥の院へと続く道の両側に整然と屹立しています。

この周辺には独特の山岳信仰があり、
死者の霊魂は全くの別の世界に行ってしまうわけではなく、
現実の山の中に霊魂の集まる「他界」があるという考え方があります。
その山中他界という捉え方は現在も受け継がれており、
この地方では宗派を問わず葬儀ののちに朝熊山に登り、
金剛證寺奥の院に塔婆を立て供養する「岳参り」または「岳詣(たけもうで)」という風習があるそうです。
それがなぜこのような大きな卒塔婆に繋がっているのかは、
さっぱりわかりませんが(ノ∀`*)(笑

角柱卒塔婆とでも言うのでしょうか?
大小あわせて1万本ほどここにはあるそうで、
大きいものでは8mほどのものもあるとかΣ(・ω・ノ)ノ
それにしてもこの景観は圧巻ですね~
雰囲気に圧倒されてしまいそうです(゚o゚;

供養林の卒塔婆はこの奥の院に続く参道だけではなく、
両脇の卒塔婆のその奥の向こう側にも沢山広がっていました。
この卒塔婆の供養林は他に類を見ない圧倒的な景色で、
思わず息を飲んでしまうほどですね。
実は、前にここのことを知ってから、
ずっと見たかった景色なんです(*´▽`*)わらわは満足じゃ♪

供養林の他にも石の墓石もあり、
その中には歴史上有名な人のものもいくつかあります。
こちらは鉄甲船で有名な戦国武将の九鬼嘉隆公の五輪塔で、
三男の九鬼有慶が金剛證寺で出家し、父を菩提を弔い建てたものです。

そしてこちらは戦国時代に長らく途絶えていた、
伊勢神宮の式年遷宮の復興に尽力された、
慶光院・清順とその弟子・周養のお墓です。
慶光院は明治に廃寺となりましたが、
現在は伊勢神宮の神宮司庁の神宮祭主職舎となっています。
おはらい町にある神宮道場の向かい側の建物がそうですね(o´ω`o)




卒塔婆の供養林を抜けると金剛證寺の奥の院『勝峰山呑海院』です。
門のすぐ横に八大龍王社(龍池社)への近道がっΣ(・ω・ノ)ノ
こちらに出る道もあったのね~

勝峰山呑海院の御本尊は地蔵菩薩で、
左手前の建物がその本堂です。
正面奥に見えるお堂は本尊延命子安地蔵菩薩(安産地蔵)のお堂で、
その右手には茶屋・富士見台があります。




茶屋の中でまったり休憩です(*´Д`)ほぅ
なんだかとても落ち着く店内の雰囲気ですね~
お店のお婆さんもやさしそうな方でした♪
空気の晴れた日にはここから富士山も見えるそうで、
昭和なかんじのする望遠鏡があります(-_☆)一回20円

この日は薄曇りでしたから海の向こうは全然みえません(´・ω・`)とほほ

でも真下に見える山の桜は綺麗でした☆彡
いよいよ空腹の限界っ!!
伊勢志摩スカイライン山上公苑のレストハウスへ行くの巻き(;´Д`)へ続く(笑
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● COMMENT ●
圧巻の光景ですね・・・
Re: 圧巻の光景ですね・・・
> ぬくぬく先生さん
ほんとこの景色は圧巻ですよね(゚o゚;
しかも過去の遺物としてあるのではなく、
現在も変わらぬ形で信仰や伝承が、
受け継がけていることも驚きますね。
以前からここのことは写真などで知っていたのですが、
実際行ってみると、その姿に感動しました。
まさしく山中異界というかんじです。
民俗学では山中のことを異界として考察することも多く
柳田先生のマヨヒガやサンカについての本も興味深いですね(o´ω`o)
山は霊山や神の住む場所として神聖視されるものがあったり、
忌み山または忌み地という悪所とされるものがあったりと、
いろいろ不思議で面白いです(o´ω`o)
ほんとこの景色は圧巻ですよね(゚o゚;
しかも過去の遺物としてあるのではなく、
現在も変わらぬ形で信仰や伝承が、
受け継がけていることも驚きますね。
以前からここのことは写真などで知っていたのですが、
実際行ってみると、その姿に感動しました。
まさしく山中異界というかんじです。
民俗学では山中のことを異界として考察することも多く
柳田先生のマヨヒガやサンカについての本も興味深いですね(o´ω`o)
山は霊山や神の住む場所として神聖視されるものがあったり、
忌み山または忌み地という悪所とされるものがあったりと、
いろいろ不思議で面白いです(o´ω`o)
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「極楽門」も中々荘厳なものがありますけど
圧巻は、卒塔婆の供養林ですね。
本数もそうなのですけど、見上げるようなその高さには
思わず圧倒されるものがありますね。
写真ですらそうした印象を受けるのですから
これを実物でリアルタイムで見たら、ひの感銘度は大変なものがあるのかも
しれませんよね。
以前聞いたことがあるのですけど、
民間伝承としても語り継がれる「神隠し」について、それは、
村の子供とか旅人が、うっかりこうした山の中の霊魂の「他界」に迷い込んでしまった現象なのではという
一説もあるようですけど、
何となく感覚としてわかるような気もしますね。