▼春日大社-榎本神社▼ - 2014.05.21 Wed






春日大社廻廊内西南隅で南向きに鎭座し、
『延喜式神名帳』には「大和国添上郡 春日神社」と記載され、
応徳元年(1084年)の『皇代記断簡』より「榎本」という呼称が見られるようになりました。
榎本の神は春日の地の地主神とされ、
明治の頃まで春日大社の参詣者は、まず榎本神社に参拝したそうです。






榎本神社には俗に「つんぼ春日に土地三尺借りる」と呼ばれる土地交換説話があります。
その説話では、
現在の春日大社の御祭神である武甕槌命は春日野一帯に広大な神地を構えようと一計を案じ、
春日の地主神である榎本の神に「この土地を地下三尺だけ譲ってほしい」と言い、
その榎本の神は耳が遠かったために「地下」という言葉が聞き取れず、
「三尺くらいなら」と承諾してしまいます。
武甕槌命はすぐさま、榎本の神が所有する広大な土地に囲いをしました。
それを榎本の神が「話が違う」と抗議すると、
武甕槌命は
「私は地下三尺と言ったのに、あなたが聞き取れなかっただけでしょう。約束通り、境内の樹木は地下三尺より下へは延ばしません。ですが、あなたは住む所がなくては困るでしょうから、私の近くに住んで下さい」
と言ったので、
榎本の神は春日大社本殿のすぐそばに住むようになった。
これが今日の榎本神社になったと言われています。
これらの話から榎本神社の御祭神がこの土地の元々の神と考えられ、
明治頃まで春日大社の参詣者は、まず榎本神社に参拝し、
榎本の神は耳が遠いので柱を握り拳で何度も叩きながら、
「春日さん、お参りましたよ」と言い、
榎本神社の祠の周りを廻った後に本殿に参るという慣習があったそうです。

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読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。